みなさんこんにちは、こちょすです!
今回はパブリッククラウドサービスの一つで、Oracleが提供しているOCI(Oracle Cloud Infrastructure)の中の、オブジェクト・ストレージサービスについて解説していきたいと思います!
AWSやGCPと並んで、大企業などでも導入が進んでいるOCIなのですが、OCI以外のクラウドに比べて圧倒的に情報が少なく、実体がわからないという人もいると思いましたので、今回記事にしました!
ぜひこの記事を読んで、なんとなくOCIのオブジェクトストレージってこういうものなんだなーとわかってもらえたら嬉しいです!
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こんな方におすすめ
- OCIのオブジェクトストレージサービスを使う予定があり、実体を知っておきたい
- クラウドのストレージサービスの比較検討がしたい
- オブジェクトストレージサービスを使っているがイマイチメリットがが良いのかわからない
目次
OCIのストレージサービスの種類
今回主に解説するオブジェクトストレージは、OCIが提供するストレージ・サービスの1つです。
そのため、まずは他にどのようなストレージサービスがあるのかを把握しておきましょう。
ストレージサービスは大きく5種類あります。
OCIストレージサービスの種類
1 ローカルNVMe
2 ブロックボリューム
3 ファイルストレージ
4 オブジェクトストレージ
5 アーカイブストレージ
それぞれの概要に軽く触れておきますと、
1 ローカルNVMe
→NVMe SSDベースの一時ストレージです。ビッグデータやOLTP(オンライントランザクションなどに使われます。
2 ブロックボリューム
→NVMe SSDベースのブロックストレージです。Oracle データベースやエンタープライズアプリケーションで利用されることが多いです。
3 ファイルストレージ
→NFSv3互換のファイルシステムです。EBSやHPC(高性能計算)など、ファイルシステムを共有しながら処理する必要がある場合に使います。
4 オブジェクトストレージ
→今回のテーマです。耐久性の高いオブジェクトストレージで、ログ、画像、動画などの非構造データについても格納することが可能です。
5 アーカイブストレージ
→長期のアーカイブとバックアップ用のストレージです。4と同様、オブジェクト形式でデータを保存するので、4のオブジェクトストレージと同一の文脈で語られることも多いです。今回も併せて解説します。デイリーでのデータベースのバックアップなどに用いられます。
OCIオブジェクト・ストレージサービスの概要
データ容量を、無制限で保存することができる、信頼性の高いストレージプラットフォームです。
データの格納方法
普通のデータベースなどだと、レコード形式でデータを保存するので、文字列や数字などしか管理できません。
一方で、このストレージサービスの特徴として、オブジェクト形式で管理するため、非構造化データ(画像、メディア、ファイル、ログ、バックアップ)などを格納するのに適しています。
データの取得方法
標準化されたRESTful APIを利用することができるため、URI形式で指定してオブジェクトにアクセスしたり、取得したりすることが可能です。
また、OCIの特定のインスタンスに関連づけられているわけではないので、どこのインスタンスからでも取得可能です。
※もちろん、設定次第でアクセス制御をかけることは可能です。
オブジェクトストレージサービスの2つのタイプ
オブジェクトストレージサービスには2つのタイプがあります。
OCIストレージサービスの種類
1 Standard Objet Storage(スタンダードオブジェクトストレージ)
2 Archive Storage(アーカイブストレージ)
1 Standard Objet Storage(スタンダードオブジェクトストレージ)
→大容量かつ更新頻度の多くないコンテンツを配置します。価格は1TBで月額¥3060ほどです。
2 Archive Storage(アーカイブストレージ)
→更新頻度がさらに低いデータを格納します。その分価格も安く、1TBで月額¥312ほどです。
アーカイブストレージのデメリットとして、アップロードされたデータのステータスは「Archived」となり、すぐにはダウンロードできず、ダウンロード前にリストア処理が必要です。このリストア処理から、ダウンロードまでで最大1時間ほどかかります。
オブジェクトストレージの利用用途
オブジェクトストレージの概要がわかったところで、ユースケースをみていきます。
大きく5つに大別可能です。
ユースケース
1 コンテンツリポジトリ
2 アーカイブ / バックアップ
3 ログ・データ
4 大規模データセット
5 ビッグデータ
コンテンツリポジトリ
一般的なデータストレージの利用イメージです。
データや画像、ログ、動画など、オブジェクトデータをセキュアな環境に置いておきたいときに、このサービスを利用するということが考えられます。
アーカイブ / バックアップ
定期バックアップや長期保管用のアーカイブの出力先として指定して、日々のバックアップを残しておくことが可能です。
ログ・データ
プログラムのログデータの出力先として指定して、処理のデバッグやトラブルシューティングの際に利用することが可能です。
大規模データセット
ゲノムデータやIoTデータなどの大量データ処理のためのストレージとして利用可能です。
ビッグデータ
ビッグデータ用の保存先としてオブジェクトストレージを使用します。Apache Sparkといった分析ツールなどとも連携可能なので、直接分析処理まですることができます。
特徴とメリット
次に、オブジェクト・ストレージの強みを見ていきたいと思います。
大きく分けて次の5つが挙げられます。
1 強固な一貫性
→読取りリクエストが行われると、オブジェクト・ストレージは常に、システムに書き込まれたデータの最新コピーを提供します。
2 耐久性
→複数のストレージサーバー間で冗長化してデータを保持しています。
データは常に監視され、破損データを検出した場合には自動修復が行われます。
3 性能
→コンピュートとオブジェクトストレージは同じ高速ネットワーク上に配置されているため、高性能が実現されています。
4 カスタム・メタデータ
→Key-Value形式で、独自のメタデータを定義することが可能です。
例えば、オブジェクトに対して説明タグを作成し、そのタグを取得してデータをソートするなどの使い方もできます。
5 暗号化
→オブジェクトは256ビットAdvanced Encryption Standard (AES-256)を使用してすべてのオブジェクトを暗号化および復号化しています。
OCIの公式リファレンスに詳細があるので、併せてそちらもご参照ください。
まとめ
最後に軽くOCIオブジェクトストレージのまとめをしておきます。(忙しい方はここだけ読んでいただければ大体の内容は把握できるはず)
OCIのストレージ・サービスの種類には次の5つがある
1 ローカルNVMe
2 ブロックボリューム
3 ファイルストレージ
4 オブジェクトストレージ
5 アーカイブストレージ
このうち、4と5はオブジェクト形式でデータを保存するという特徴が同じであるため、オブジェクトストレージという文脈で両方を意味する場合がある。
オブジェクト・ストレージの利用用途
1 コンテンツリポジトリ
2 アーカイブ / バックアップ
3 ログ・データ
4 大規模データセット
5 ビッグデータ
大規模データを扱ったり、利用頻度は低いが重要なデータを低コストで管理することが可能。
オブジェクト・ストレージの特徴とメリット
1 強固な一貫性
2 耐久性
3 性能
4 カスタム・メタデータ
5 暗号化
高いセキュリティや耐久性が担保されているので、重要データを扱うサービスなどに向いている。
いかがでしたでしょうか。
今回はパブリッククラウドサービスの一つで、Oracleが提供しているOCI(Oracle Cloud Infrastructure)の中の、オブジェクト・ストレージサービスについて解説してみました。
オブジェクト・ストレージサービスの利用を検討しているが、よく分からないので概要からまずは理解したいという方にとって、一助となれていれば幸いです。
上にも書きましたが、OCIの公式リファレンスにはさらに詳しい情報があるので、そちらも併せてご参照いただけるとさらに理解が深まるのではないかと考えています。
ではまた次の記事でお会いしましょう!最後まで見ていただきありがとうございました!